全国各地のコミュニティオーナー/マネージャー
“シタテビト”へインタビュー

相手にとっての「居心地の良い距離感」を考える

モデレーター

みずの けいすけさん

愛知県瀬戸市出身。フリーランスのコンサルタント。2006年明治大学政治経済学部卒。広告代理店でのプランナー勤務を経て、株式会社マイナビに10年勤務。その後、note株式会社で3年。のべ500社以上の情報発信をお手伝い。法人のメディア運用やSNS活用法のアドバイスを行なっている。

ゲスト

和田 早矢さん

地方局(高知県)のアナウンサーを経験後、2018年よりスタートアップを応援するコワーキングスペースのコミュニティマネージャーとして、100組以上のスタートアップ・起業家のコミュニティを築く。現在はローカルおよび国内外の広域展開に挑むスタートアップ支援事業の立ち上げメンバーとして、イベントやオンラインラジオの企画など様々なコミュニティ施策を担当中。また、前職の経験を活かしフリーアナウンサーとしても活動している。

みずの:地域のコミュニティで継続的、持続的に社会課題を解決する仕立て人の皆さんにお話を伺う番組「Tailors」です。本日モデレーターを務めます、みずの けいすけです。
引き続き、co-baを運営するツクルバのコミュニティマネージャー、和田 早矢さんにお話を伺います。和田さん、よろしくお願いします。

和田:よろしくお願いいたします。

忙しさの中でも、「コミュニティ」に価値を感じてもらう

みずの:前回はコミュニティでやって良かったことを色々と伺いました。逆に、壁を感じたなということもありますか?

和田:壁は沢山ありましたね。私が携わっているコミュニティにはスタートアップ企業が多くいます。スタートアップ企業が成長していくためには、他の企業さんとの連携やコラボレーションを生んでいくことが必要です。そしてこの連携を生むには、まず人間関係を構築していくための基盤作りが必要で、この基盤作りをする場がコミュニティだと思っています。
人間関係って、本当は余白や雑談みたいなものからできるものだと思うのですが、スタートアップ企業の皆さんは死に物狂いで事業を作っていて、本当に余裕がない状況なんですね。その余白が無い中で人間関係を作っていくことの難しさを感じています。事業を作る時間を割いてでもコミュニティに参加してもらうというのが、今もハードルに感じています。

みずの:スタートアップ企業の皆さんにより良い仕事をしてもらうために、何かできることは無いかを常に考えていらっしゃるということですよね。そんな中、関係性を作るために意識していらっしゃることはありますか?

相手にとっての「居心地の良い距離感」を考える

和田:「ウザい、鬱陶しい」と思われたら終わりだと思っていますね。「無駄な時間を割いてしまった」と思われたらいけないなと。スタートアップ企業さんは忙しいと私たちも把握しているのですが、忙しいながらも参加したいと思ってもらうためにはどうしたら良いか模索中です。
例えば、交流会をするにしても「御社にメリットのある企業さんをセッティングしています」とか、参加して意味のあるものだと分かってもらうように意識しています。ただ、このメリットを全面に出してしまうと人間関係を構築しづらくなると思うので、絶妙な伝え方や仕組み作りをメンバーの皆で工夫していますね。

みずの:押し付けるでもなく、「居心地が良いな、良いコンテンツだな」と思っていただけるようにしているんですね。
距離を取ることに関しては、アナウンサー時代の経験も活きているのかなと思うのですが、いかがですか?

和田:それは本当にそうですね。アナウンサーは、インタビューする機会が毎日のようにあるので、相手にとっての良い距離感や居心地の良い感覚を考えながら日々仕事をしていましたね。一度心をシャットアウトされると、それ以上話を聞けなくなってしまいますからね。私自身も居心地の良くないコミュニティにいたこともあったので、その経験も今に活きていると思います。

みずの:かなり繊細なバランスの取り方ですよね。

和田:コミュニティは入っても入らなくても良いものだと思っているのですが、それでも入りたいと思って入ってくれているわけですよね。であれば、本人が前向きにならないと続いていかないので、居心地の良さに向き合うことは凄く大事ですよね。

みずの:これまでも仕立て人の皆さんにお話を聞いていて、「入り口の期待値」に対してこだわりを持っていらっしゃるのが面白いですよね。スクールとか会社とかと違って、コミュニティは主体的に入る場所なので、そこに気をつけたり促したりしていくのも大事ですよね。

和田:コミュニティマネージャーは潤滑油の役割とよく言いますけれども、本当にそこは意識していますね。

人との出会いによって新たな価値を生むような生き方を体現したい

みずの:和田さんは、所属している場所や外への広がりも含めて、今後どのような仕事をしていきたいと考えていらっしゃいますか?

和田:場づくりの実験をし続けて、色々なロールモデルを知ることで、30代後半を目指してそういう場を作れるような知見や仲間を集めていきたいと思っています。それこそ、自分の働き方として、コミュニティマネージャーでありながらフリーで司会などをやっているので、人と人が出会って新しい価値が生まれていくというのを自分自身の生き方として体現していきたいですね。

みずの:とても素敵ですね。ありがとうございます!

次回ゲストのご紹介

みずの:それでは、最後に次回ゲストのご紹介をお願いします。

和田:次のゲストは高知県で活躍されている、小林 洋実さんにお越しいただきたいと思っています。小林さんは、CLS(コミュニティリーダーズサミット)高知というコミュニティを運営されています。CLS高知は、従来の枠を超えて繋がるコミュニティで活躍される方々が課題先進県と言われる高知県で一同に介するイベントで、その運営をされていらっしゃる方ですね。
小林さんは、CLS高知以外にも高知でコミュニティをされているので、地域のお話も沢山聞けるんじゃないかなと思っています。

みずの:ありがとうございます。次回ゲストは、CLS高知の小林 洋実さんにお越しいただきます。
和田さん、今回は面白く勉強になるお話を沢山教えていただき、ありがとうございました!

和田:ありがとうございました!

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