全国各地のコミュニティオーナー/マネージャー
“シタテビト”へインタビュー

コミュニティは変化を前提に、皆で作り上げる

モデレーター

大塚 智子さん

福岡県出身。大学で地域経済を学んだのち、ソフトバンクグループに7年勤務。その後、Mistletoeにて創業支援事業に4年半従事。個人の活動として、地域コミュニティ・教育・キャリア形成に関するプロジェクトに多数参画。現在は、主に、大分県別府市をはじめとした自治体の創業支援、九州圏内の大学生への講義やワークショップ、ベンチャー企業の成長支援などを中心に活躍。

ゲスト

日比谷 尚武さん

kipples代表。一般社団法人at Will Work理事 、一般社団法人Public Meets Innovation理事、Project30(渋谷をつなげる30人)エバンジェリスト、公益社団法人日本パブリックリレーションズ協会 広報副委員長、ロックバーshhGarage主催など、多くのコミュニティを運営。
「人と情報をつなぎ、社会を変える主役を増やす。」をテーマに、セクターを横断するコネクタとして活躍している。

ロックバー「shhGarage」について

大塚:そんな中で、日比谷さんの広報勉強会に参加させていただいて、一風変わっていて面白いなぁと思ったのが、「shhGarage」です。shhGarageの始まりについてお話を伺わせていただきたいです。
日比谷さんがSansanにいらっしゃった時に、株式会社クリスクの芹沢さんとお会いして、小規模イベントや大規模なイベントをやる中で、「人が集まる場所を作ろうと思った」と書いてありました。実際にやってみて、周りの方々にはどんなうねりが起こっていたんでしょうか?

日比谷:そうですね。これは6〜7年前から始まった活動で、僕ともう一人のメンバーがレコードを集めていて、そのレコードを聞く場所を作ったところから始まりました。気付いたら友達や口コミで人が集まってきて、密度の濃い場所になっていきましたね。後半は、クラウドファウンディングでお金を集めて、店舗を構えることができたのでほぼ毎日営業していました。
実は最初は、「友達同士で集まる場所」として考えていて、外のお店ではなくその場所を覗きに来てもらうがてら飲まない?みたいな感じでやっていたんです。そして、気付いたら口コミで常連ができて、40〜50人が集まる場所になっていきましたね。

大塚:私が行ったのは渋谷のお店でした。その時に、日比谷さんが良い感じにレコードをかけてくださって、私はカッコつけてモスコミュールを飲んでいましたね(笑)
その時に嬉しかったのが、「僕はこういう者なんですけれども、大塚さん何をされている方なんですか?」みたいに気軽に話せたり、日比谷さんが触媒的に会話に入ってくれたりしたことです。そうやって話せる場所は大切ですよね。

日比谷:最初は、出会いや繋がりを作る気はなかったんですけれど、自然発生的にそうなっていきました。僕は、多様な人と繋がって、その繋がりからインプットを得ることで助けられてきたことが多いので、他にもそれを望む人がいるなら繋いでいこうかなと思っていましたね。繋がりの場として計画はしていなかったんだけれども、結果として繋がる場になっていったんですよね。

大塚:そうだったんですね!私はてっきり、日比谷さんが広報関連の方に知られていて、その場にいる方も人に何かを伝えるようなお仕事をされていたので、この場が1つの広報関係者の集まりになるように設計されたのかと思っていました。

日比谷:結果的にそうなっただけですね。コミュニティには、いろんな形があると思っていて、地域に根ざしたコミュニティもあれば、特定の目的のあるコミュニティもあると思います。ただ、shhGarageに関しては、「音楽が好きで、お酒を飲むのが好きな人が来れば良い」みたいな感じだったんですけれども、色々と派生していって、そのうちの1つが繋がり合ったようなイメージですね。

大塚:なるほど…!コミュニティ論については、各自治体や各地域の方が「作るぞー!」という感じで旗揚げされている方が多いと思います。 「コミュニティ」という言葉が少し浮いた状態になってしまっていて、コミュニティが何者か分からないまま「何かしなければ…!」と取り組んでいる場合もあると思います。
あまりに最初に計画を立てすぎたり戦略的になりすぎたりすると、生き物とも言われるコミュニティは最終的に消滅してしまうことも多い気がしていて。そんな中で、このshhGarageは自然体なコミュニティだなと思いました。

日比谷:最初は恵比寿や五反田で運営していたのですが、もっと本格的にやろうと思って、渋谷に移す際にクラウドファンディングで500万円くらい集めました。これがきっかけで注目されるようになり、同じようにお店やコミュニティを作りたい方が相談に来ることが多かったですね。
でも、この時に相談に来た方は、最初から月に数百人が集まるようにしたいという完成イメージを持っていることが多かったです。僕らの場合は、ただただ仲間が楽しく集まる空間を作ろうということから始まり、結果的に色々な人が集まって来るので、勝手に創発が起こったんです。それが起こったら拒みはしないし、活性化させるイベントをやったこともありましたね。

大塚:理想を作ると良くないのかもしれませんが、主催者がガツガツと毎回コミュニケーションを取らなくても、こういう風に参加しているメンバー同士で自然発生的に進んでいくようなコミュニティは良いですね。もしかしたら、主催者が置いてきぼりになるぐらいがちょうど良いのかもしれないですね。

日比谷:置いてきぼりですね(笑)急に連絡が来て、「何時にここで待ち合わせで!」みたいなことがよく起こってましたね。

大塚:なるほど、ありがとうございます!shhGarageについて私が深くお聞きしたかったので、とても嬉しかったです!

目的の違うコミュニティ作りで意識していること

大塚:それでは、ちょっと質問の角度を変えてみます。日比谷さんは、一般社団法人 Public Meets Innovation など自治体や国の政策に近しい活動もされていると思います。shhGarageのような緩やかなコミュニティと、地域で KPI を持ってしっかりとやっていくコミュニティとでは、コミュニティの作り方で意識されているところは違いますか?

日比谷:今、パブリックセクターの方々と活動しているものが3つあります。まず1つ目に、「Public Meets Innovation」というのは、若手の官僚の方々とイノベーターと呼ばれる起業家の方や起業家を支援される方を繋ぐ活動です。2つ目は、渋谷のまちづくりのプロジェクトで「渋谷をつなげる30人」という活動があって、ビジョンの実現や課題解決を地域の方を巻き込んで、トライセクターで実現するというものです。この5年でおこなっているプロジェクトで、その運営に関わっています。3つ目は、「at Will Work」の働き方改革の啓発的な発信をする活動を5年ぐらいおこなっていましたけれども、その際は経産省や厚労省の方々と一緒に進めていました。
コミュニティではあるんですけれど、各活動での目的や巻き込む人の多様さや前提がバラバラなので、その場その場で設計が変わってくるなと今の質問で思いましたね。

大塚:私も色々なコミュニティに参加させていただく際は「どこを目指していきたいのか」というところに注目するようにしていますね。そこからブレなければ、その後の設計は皆で相談して進めていけば良いと思って活動しています。

日比谷:「皆で」と「変化を前提に」というのは、どこも共通しているかもしれないですね。

大塚:ダーウィンの進化論ですね。

日比谷:環境適応していきますよね。shhGarageは、繋がりや話題性は計画もしていなかったですし、むしろ「クローズドでいいじゃん」と思っていたけれども、広がってしまったパターンですね。
それこそ、at Will Workは、 新しい働き方をもっと知ってもらいたいと思って、議論できる場を作りました。結果的には、働き方にチャレンジしたり、色々なことを提唱したりする方が集まる議論の場にもなりました。そこで意見交換をしたり、派生したイベントが起こったり、良いムーブメントの種が作れたと思っています。横で一緒になって勉強したり、発信したり、共同するような仲間を作る場でしたね

大塚:at Will Workもとても参考になります。「自分たちの組織の素敵なストーリーを教えてください」というストーリー応募型のものがありますよね。そこを1つ目標にして、どんなに小さい町、組織、学校であっても、「自分たちのチームはこんなに良いんだ」ということを再認識できる場にもなっています。本当に感動する取り組みだなといつも思っています。

日比谷:ありがとうございます!!

大塚:前半では、日比谷さんの人となり、そして日比谷さんの活動内容や活動の広さについて、色々とお聞きしました。後半は、日比谷さんにコミュニティオーナー、コミュニティマネージャーが陥る点やヒントとなるようなところを伺っていきたいと思います。
引き続き、ご視聴ください。ありがとうございました!

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