顧客との新しい関係を考える-学び・共創による事業創出-
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イベントレポート

2023年6月9日(金)、株式会社シェアウィズと株式会社テイラーワークスは、顧客との新しい関係性を考え、学びや共創コミュニティによる事業創出のポイントを紹介するウェビナー『顧客との新しい関係。顧客育成の新しいカタチ。共創コミュニティによる事業創出』を開催しました。
学びと事業創出の結びつき、また顧客との関係を深める方法を、顧客育成と共創の2つの観点から解説します。

後半は株式会社テイラーワークス(以下、テイラーワークス)の佐久間さんから、オーディエンスマネジメントからコミュニティマネジメントにシフトすることによる顧客との新しい関係構築についてを紹介しました。


「eラーニングやオンライン試験など、学びをビジネスに活用するにはどんな方法が思い浮かびますか?」安尾氏が学びの従来の活用方法とトレンドを語ります。

一方で社外向けに学びを提供するトレンドがあると安尾氏。具体的な対象者は顧客や代理店、販売パートナーです。調査によると、すでに海外では企業の54%が社外向け教育を利用しており、その半数以上が「効果がある」と回答しています。
社外向け教育の活用目的は大きく2つ。顧客育成と、自社ノウハウ・スキルの販売です。

SNS等で企業と顧客との距離が縮まったからこそ、顧客の困りごとに対して企業がアクションを取らなければ、顧客は「大切にされていない」と感じて離脱につながるおそれがあります。
ロイヤリティの向上にはコミュニケーションが不可欠ですが、その形は必ずしも双方向である必要はないと安尾氏は話します。たとえば下記もコミュニケーションに含まれます。
商工会議所の目的は事業主の売上アップ支援です。eラーニングで事業主に学びを提供するほか、現地開催のセミナーをいつ・どこでもWebで視聴できる仕組みづくりなどに取り組んでいます。
その結果「商工会議所に入ってよかった」と事業主のロイヤリティが高まり、継続利用や紹介につながっています。

海外ではすでに企業の40%が、社内の営業ノウハウや知識をコンテンツ化して社外に販売しています。国内での事例として、2つの取り組みの紹介がありました。
ジョブ型雇用が世に浸透しており、個人のスキル向上が求められる昨今。「自分が関わる分野のほか関連分野も学びたい」など多様な学びのニーズを捉え、講座販売は事業のひとつの軸になっているそうです。
本検定は、『マネーフォワード クラウド』に関する理解度や習熟度の把握、顧問先への提案、士業事務所内での教育・研修コンテンツとして活用されています。

企業が運営するコミュニティにおいて、企業と顧客 / 顧客同士の良い関係を生み出すには、図の右上「コミュニティマネジメント」の考え方が大切だと佐久間さんは話します。
企業対各顧客の1対多の関係ではなく、顧客同士が会話できる場を設計して会話を促すことにより、オーナー企業に対するロイヤリティの高まりや良い関係性が生まれるそうです。

くわえて、テイラーワークスではユーザー同士・コミュニティ同士がつながりやすい仕組みを構築しています。
オープンなプラットフォームにすることでユーザーは相談や関心事を掲出しやすく、興味のある分野での人脈の拡大が可能です。たとえば、マグロの流通革命を起こしたい! カーボンニュートラル技術を広めたい! といった投稿に対して、議論が始まる、知識や技術を持つ企業との提携が始まるなど、新たな共創が生まれています。
この後、実際に顧客との新しい関係を築いた2つのコミュニティ事例が紹介されました。

熊本放送では視聴者との新しい関係構築の取り組みが進行中です。
コアなファンの多いローカル番組で、視聴者とともに番組コンテンツをつくる「クラブ」を形成。議論を重ねて新しいアイデアを募るというものです。
同局の目的は「視聴者との関係構築による新しい地域ビジネス創出のモデルとなり、全国の放送局に広げる」こと。現在はその足がかりとして視聴者とのIP(知的財産)創出に挑戦し、イベントでのグッズ販売や、有料コンテンツ制作を検討中です。

次に、北九州市立大学は学生との新しい関係を構築しています。
同大学は小中高生・高専生向けの起業家精神教育への取り組みで、ティーチングアシスタントやプロジェクトリーダーに大学生を起用。大学生はプロジェクトを通じて起業家精神が養われます。学生をプロジェクトに巻き込むことで学生自身の学びにもなり、成果の最大化につながっている例です。
同大学を含む19大学によるこのコミュニティでは、大学生自身によるスタートアップ創出に向けたプロジェクトも。メンバーは複数のプロジェクトを行き来し、提携・協力しながら学びを深めています。
また企業対顧客だけではない、顧客同士のつながりによって生まれる事業やプロジェクトも今後存在感を増すだろうと感じます。
学びの提供による顧客育成についてくわしく知りたい方は株式会社シェアウィズのWisdomBaseへ、
ユーザーが有機的につながるコミュニティプラットフォームに興味がある方は株式会社テイラーワークスへ、お気軽にお問い合わせください。
学びと事業創出の結びつき、また顧客との関係を深める方法を、顧客育成と共創の2つの観点から解説します。
ウェビナー概要
前半は株式会社シェアウィズ(以下、シェアウィズ)の安尾氏が、学びを活用した顧客育成・事業創出についてわかりやすく解説していきます。
株式会社シェアウィズ
「知識の価値を高める」をミッションに掲げ、社外向けオンライン学習システムやオンライン学習プラットフォームを運営。
社内に蓄積された知識やノウハウの学習コンテンツ化を設計から運用開始後までサポートする。
企業サイト:https://company.share-wis.com/
WisdomBaseサイト:https://wisdombase.share-wis.com/
「知識の価値を高める」をミッションに掲げ、社外向けオンライン学習システムやオンライン学習プラットフォームを運営。
社内に蓄積された知識やノウハウの学習コンテンツ化を設計から運用開始後までサポートする。
企業サイト:https://company.share-wis.com/
WisdomBaseサイト:https://wisdombase.share-wis.com/
後半は株式会社テイラーワークス(以下、テイラーワークス)の佐久間さんから、オーディエンスマネジメントからコミュニティマネジメントにシフトすることによる顧客との新しい関係構築についてを紹介しました。

株式会社テイラーワークス
「こころ躍るコラボレーション」を届けるテイラーワークスは、信用と共感を軸としたエコシステムを構築することにより、あらゆるビジネスパーソンが、知見、経験、ネットワークといったソーシャルキャピタルを拡張しながら産業や地域を越えたコラボレーションを実現できる社会を目指す。ビジネス向けコミュニティプラットフォーム「 Tailor Works 」を提供。
https://tailorworks.com/
「こころ躍るコラボレーション」を届けるテイラーワークスは、信用と共感を軸としたエコシステムを構築することにより、あらゆるビジネスパーソンが、知見、経験、ネットワークといったソーシャルキャピタルを拡張しながら産業や地域を越えたコラボレーションを実現できる社会を目指す。ビジネス向けコミュニティプラットフォーム「 Tailor Works 」を提供。
https://tailorworks.com/
学びをビジネスに活用するには?

「eラーニングやオンライン試験など、学びをビジネスに活用するにはどんな方法が思い浮かびますか?」安尾氏が学びの従来の活用方法とトレンドを語ります。
従来の活用方法
まずeラーニングやオンライン試験の、従来の一般的な活用方法として4つがあげられました。
・新入社員向けの入社研修
・マネジメントスキルの習得
・昇進・昇格試験
・採用テスト・適性テスト
学びを社外に向けて活用するトレンド

一方で社外向けに学びを提供するトレンドがあると安尾氏。具体的な対象者は顧客や代理店、販売パートナーです。調査によると、すでに海外では企業の54%が社外向け教育を利用しており、その半数以上が「効果がある」と回答しています。
社外向け教育の活用目的は大きく2つ。顧客育成と、自社ノウハウ・スキルの販売です。
1. 顧客育成での活用
安尾氏は顧客ロイヤリティの向上に学びが寄与すると述べます。
顧客ロイヤリティ
特定の企業やブランドに対する愛着や信頼、親しみ
ロイヤリティが高い顧客は企業や商材に強い愛着を持つため、継続購入につながりやすい点が特徴です。競合がひしめくなか、自社の商品を継続的に使ってもらおうと企業側も顧客ロイヤリティの向上に躍起になっています。特定の企業やブランドに対する愛着や信頼、親しみ
ロイヤリティ向上のポイント

SNS等で企業と顧客との距離が縮まったからこそ、顧客の困りごとに対して企業がアクションを取らなければ、顧客は「大切にされていない」と感じて離脱につながるおそれがあります。
ロイヤリティの向上にはコミュニケーションが不可欠ですが、その形は必ずしも双方向である必要はないと安尾氏は話します。たとえば下記もコミュニケーションに含まれます。
・顧客が欲しい情報をすぐに得られる
・顧客の困りごとに対して企業がすぐに対応できる
・顧客が抱えうる課題の解決方法をわかりやすく表示する
顧客育成の好事例:岸和田商工会議所
顧客育成の好事例として、大阪の岸和田商工会議所による事業主向けeラーニング提供が紹介されました。商工会議所の目的は事業主の売上アップ支援です。eラーニングで事業主に学びを提供するほか、現地開催のセミナーをいつ・どこでもWebで視聴できる仕組みづくりなどに取り組んでいます。
その結果「商工会議所に入ってよかった」と事業主のロイヤリティが高まり、継続利用や紹介につながっています。
2. ノウハウ・スキル販売での活用
続いて、ノウハウ・スキル販売による学びの活用法について。
海外ではすでに企業の40%が、社内の営業ノウハウや知識をコンテンツ化して社外に販売しています。国内での事例として、2つの取り組みの紹介がありました。
ノウハウ・スキル販売の好事例1:滋慶学園グループ
専門学校といった教育機関を運営する滋慶学園グループは、自社が持つ教育ノウハウをオンライン講座にして一般向けに販売しています。ジョブ型雇用が世に浸透しており、個人のスキル向上が求められる昨今。「自分が関わる分野のほか関連分野も学びたい」など多様な学びのニーズを捉え、講座販売は事業のひとつの軸になっているそうです。
ノウハウ・スキル販売の好事例2:マネーフォワード
人事・経理系のクラウドシステムを構築するマネーフォワード。「マネーフォワード クラウド公認メンバー」の士業事務所向け検定制度『マネーフォワードクラウド検定』をシェアウィズのサービスWisdomBaseを導入し、提供しています。本検定は、『マネーフォワード クラウド』に関する理解度や習熟度の把握、顧問先への提案、士業事務所内での教育・研修コンテンツとして活用されています。
良い関係が生まれるコミュニティ運営の2つのポイント
後半はテイラーワークスの佐久間さんから顧客との関係性のアップデート方法として、良い関係が生まれるコミュニティ運営のポイントを紹介しました。1. コミュニティマネジメントを意識する

企業が運営するコミュニティにおいて、企業と顧客 / 顧客同士の良い関係を生み出すには、図の右上「コミュニティマネジメント」の考え方が大切だと佐久間さんは話します。
企業対各顧客の1対多の関係ではなく、顧客同士が会話できる場を設計して会話を促すことにより、オーナー企業に対するロイヤリティの高まりや良い関係性が生まれるそうです。
2. つながりが広がる場を設計する

くわえて、テイラーワークスではユーザー同士・コミュニティ同士がつながりやすい仕組みを構築しています。
オープンなプラットフォームにすることでユーザーは相談や関心事を掲出しやすく、興味のある分野での人脈の拡大が可能です。たとえば、マグロの流通革命を起こしたい! カーボンニュートラル技術を広めたい! といった投稿に対して、議論が始まる、知識や技術を持つ企業との提携が始まるなど、新たな共創が生まれています。
この後、実際に顧客との新しい関係を築いた2つのコミュニティ事例が紹介されました。
顧客との新しい関係を築いた好事例1:熊本放送

熊本放送では視聴者との新しい関係構築の取り組みが進行中です。
コアなファンの多いローカル番組で、視聴者とともに番組コンテンツをつくる「クラブ」を形成。議論を重ねて新しいアイデアを募るというものです。
同局の目的は「視聴者との関係構築による新しい地域ビジネス創出のモデルとなり、全国の放送局に広げる」こと。現在はその足がかりとして視聴者とのIP(知的財産)創出に挑戦し、イベントでのグッズ販売や、有料コンテンツ制作を検討中です。
顧客との新しい関係を築いた好事例2:北九州市立大学

次に、北九州市立大学は学生との新しい関係を構築しています。
同大学は小中高生・高専生向けの起業家精神教育への取り組みで、ティーチングアシスタントやプロジェクトリーダーに大学生を起用。大学生はプロジェクトを通じて起業家精神が養われます。学生をプロジェクトに巻き込むことで学生自身の学びにもなり、成果の最大化につながっている例です。
同大学を含む19大学によるこのコミュニティでは、大学生自身によるスタートアップ創出に向けたプロジェクトも。メンバーは複数のプロジェクトを行き来し、提携・協力しながら学びを深めています。
まとめ
本ウェビナーでは顧客との新しい関わり方、良い関係の構築方法を学びました。知識やノウハウを情報資産として厳重に管理することも戦略上大切ですが、新たな事業へと展開する方法もあるのではないでしょうか。また企業対顧客だけではない、顧客同士のつながりによって生まれる事業やプロジェクトも今後存在感を増すだろうと感じます。
学びの提供による顧客育成についてくわしく知りたい方は株式会社シェアウィズのWisdomBaseへ、
ユーザーが有機的につながるコミュニティプラットフォームに興味がある方は株式会社テイラーワークスへ、お気軽にお問い合わせください。