社会課題一覧 社会問題・社会課題の一覧をリスト形式で解説

社会課題一覧
社会問題・社会課題の一覧をリスト形式で解説

国や地域が抱えており、解決すべきとされている「社会課題」。
その社会課題には、どのようなものがあるのでしょうか。

本コラムでは、最新の社会課題一覧をリストにまとめ、それぞれどのようなものか徹底解説します。

社会課題とは

社会課題とは、日々生活で生じているものの、いまだに解決に至っていない問題全般を指します。
大きな問題で言えば、環境問題、少子高齢化、経済格差、人権、食糧危機やエネルギー供給などが挙げられます。

社会課題は、一見すると日常と結びついていないように感じるかもしれません。しかし、知人が困っていること、自分が不便に感じていること、それ自体も小さな社会課題と言えます。

つまり、いま取り上げられている社会課題は氷山の一角であると言えるでしょう。私たちが気付かないところで、大小さまざまな問題が生じています。

社会課題とSDGs(持続可能な開発目標)

世界は多くの社会課題であふれています。
地球の平均気温は産業革命時と比べて1度ほど上昇し、飢餓に苦しむ人の数は2019年には6億人以上と、今後人類が生存していくうえで致命的な課題が解決されていません。

このような状況に危機感を抱いた国際社会が共通の達成目標として掲げているのがSDGs(エスディージーズ)です。
「持続可能な開発目標(Sustainable Development Goals、通称 SDGs)」とは、2015年9月に国連で開かれたサミットの中で決定された国際社会共通の目標です。2030年までに持続可能でよりよい世界の実現を目指しており、17のゴール・169のターゲットから構成されています。

SDGs(持続可能な開発目標)の達成状況

SDGs(持続可能な開発目標)の達成状況はどうなのでしょうか。
新のSDGsの達成・進捗状況をまとめた「Sustainable Development Report 2021」によれば、SDGsをもっとも達成している国はフィンランド、2位がスウェーデン、3位がデンマークでした。
昨年に引き続き、北欧諸国がTOPを占めています。日本は165ヵ国18位で、昨年よりも順位を1つ落としました。

世界全体でもっとも進捗しているゴールが、「産業と技術革新の基盤をつくろう」、反対に進捗が遅れている、または悪化しているものは、ゴール12「つくる責任つかう責任」とゴール15「陸の豊かさも守ろう」の2つです。

社会課題のカテゴリ・ジャンル一覧

ジェンダーの平等、環境問題、経済格差、食糧危機など、いまだ解決されていない社会課題が多く存在しています。ここでは、よく取り上げられる社会課題をカテゴリ別に解説します。

気候変動

自然は、生命が未来永劫、生存していくうえでなくてはならないものです。
人間の都合で自然を破壊し続ければ、動植物は死滅し、やがて種の滅亡につながります。

自然破壊

環境で喫緊の問題とされているのが気候変動です。
ポーラー・ポータル(Polar Portal)の調査によれば、グリーンランドに広がる氷床融解は1990年に始まり、2000年以降から加速し始めています。

現在、氷床融解の速度は1990年代の4倍にまで上がっており、このペースで融解が進めば、2100年には海面が10〜18cm上昇するといわれています。
キリバス、ツバル、パプアニューギニア、マーシャル諸島などは、海面上昇で国土の大部分を失うと言われています。

生物多様性の危機

種が絶滅するスピードは加速しつつあります。
はるか昔、恐竜がいた頃は1000年に1種類の生物が絶滅するペースでしたが、1975年には1年間に1000種、現在は1年間におよそ4万種の生物が絶滅していると言われています。1日あたりで計算し直すと、109種の生物が地球上から姿を消していることになります。

種の絶滅のスピードが加速しているのは、人類の暮らしを豊かにするための森林伐採や動物の乱獲、大気汚染、水質汚濁などが原因とされています。

生物多様性及び生態系サービスに関する政府間科学-政策プラットフォーム(IPBES:Intergovernmental science-policy Platform on Biodiversity and Ecosystem Services)がまとめた調査によれば、今後数十年間で絶滅危機リスクの恐れがある動植物は約100万種にも及ぶと予測しています。

参照:【国際】人間活動により動植物100万種が絶滅危機リスク。気候変動も原因。国際機関IPBES報告 | Sustainable Japan

また、一度激減した種を保存し回復させるには、気が遠くなるような歳月がかかるとされ、抜本的かつ迅速な対策が求められています。

エネルギー問題

人類が生存するうえで欠かせないエネルギー。
電気やガスや水道はすべて地球資源によって成り立っています。しかし、人口の増加とともにエネルギー不足の危機に陥っています。

資源の枯渇

地球のエネルギー資源には限りがあります。今あるエネルギー資源はいつまで使い続けることができるのでしょうか。
それぞれ可採年数でみると、石油が約50年、ウランが99年、石炭が132年、天然ガスが51年とされています。

参照:もしも、一日の電気使用量が増え続けていったら? [関西電力]

また、有り余るほど豊富にあるように見える水でさえも、不足の危機に瀕しています。そもそも、地球に存在する水のうち98%は海水であり、私たちが利用できる水は全体の0.01%しかありません。

現在、世界に暮らす約7億人が水不足で苦しんでいます。水は飲用だけでなく、農業用水としても使われるため、非常に重要な資源です。

その一方で、世界の人口は年々増加しています。2021年現在、世界の総人口は78億7,500万人で、2030年には84億人になると予測されています。今後、人口が増えれば、需要に対して供給が間に合わず、慢性的なエネルギー不足になることは明白であり、対策が急がれます。

参照:(1)総人口|選択する未来 – 内閣府

人口問題

世界全体で見れば人口は増加傾向にありますが、日本は減少しています。加えて、日本は世界トップクラスを誇る高齢社会です。

少子高齢化

日本の人口は、2008年を境に減少傾向にあります。
2008年は1億2800万人だったのが、2020年で1億2500万人ほど、2030年に1億1000万人、2100年には1億人を切り、7200万人まで減少すると予測されています。
また、日本の喫緊の課題とされているのが少子高齢化です。
少子高齢化が生じている原因はさまざまですが、大きく「医療技術の進展による長寿化」と「景気後退による婚姻数・出生数の減少」が挙げられます。

2020年の厚生労働省の調査によれば、婚姻数は戦後最少の52万5490組、出生数も84万832人と過去最少でした。
特に、出生数に関しては、コロナ禍による景気後退を懸念した「産み控え」の影響も大きいと言われています。

参照:婚姻数、戦後最少52万組 令和婚反動、コロナ影響も―出生数5年連続減・厚労省:時事ドットコム

若年人口は減る一方ですが、高齢人口は増加の一途をたどっています。高齢化率は2008年に22.1%だったのが、2030年には31.2%、2050年には37.7%になると予測されています。世界で比較すると、日本の高齢化率は世界トップで、2018年のデータでは日本は28.1%、2位がイタリアで23.3%、3位がポルトガルで21.9%となっています。

参照:統計局ホームページ/平成30年/統計トピックスNo.113 統計からみた我が国の高齢者-「敬老の日」にちなんで-/5.国際比較でみる高齢者

労働人口の減少

特に、日本は少子高齢化によって労働人口の減少が懸念されています。みずほ総合研究所の調査によれば、2016年の労働人口は6,648万人ですが、2050年には4,640万人、2065年には4,000万人を下回り、3,946万人まで落ち込みます。

日本の経済は0.3%の大手企業、そして99.7%の中小企業によって支えられています。労働人口が減少すれば、後継者不足、労働力不足などで廃業する会社や店舗が増加し、長期的に日本経済の成長率が低下する恐れがあります。別の調査では、多くの中小企業の経営者のうち、約半数は「後継者が未定である」という結果も出ています。事業承継の課題をそのままにしておくと、2025年までに累計650万人ほどの雇用と22兆円のGDPが失われるという試算も出ています。

参照:日本を支える中小企業:中小機構

文化問題

異文化共生、伝統文化の後継者不足、世界遺産の保護、移民受け入れなど、解決しなければいけないさまざまな社会課題が多く残っています。

伝統文化の継承

日本各地には、伝統産業や文化が点在しています。
しかし、後継者不足によって消滅の危機にある伝統技術は数多く存在しています。
大切な技術を絶やさないためにも、社内承継や親族内承継だけでなく、第三者承継やM&Aも含めた事業承継の選択が必要になってくるでしょう。

世界遺産の保護

世界遺産は、その世界遺産が置かれた国が保護・保全する義務があります。
しかしながら、新興国や発展途上国のなかには、紛争や財政難などの理由から保護管理が難しいケースも存在します。
観光開発のために世界遺産を破壊する、また管理が行き届かなかったために、観光客による落書きや破壊行為によって損傷するといった問題も起こっています。

医療問題

日本では、医療従事者の不足が懸念されています。
背景には、給与に見合う職場環境が用意されていない、医療ミスや医療事故に対する重圧、不規則な勤務形態などがあり、解決には職場環境や労働環境の見直しが必要になりそうです。

介護士や看護師の不足

日本の医療サービスは間違いなく世界トップレベルと言えるでしょう。さらに、日本は「国民皆保険制度」によって、国民保険に加入している人なら安価で医療サービスを受けることができます。

一方で、医療現場は常に過酷です。
ときには一刻を争う容態の患者も来院し、場合によっては休む暇もないこともあるでしょう。しかし、それに見合う労働環境や給与が用意されないケースも多く、離職率は高いのが現状です。
厚生労働省の調査では、他業種で働きたいと考えた理由として、「責任の重さ・医療事故への不安がある」、「休暇がとれない・とりづらいため」が挙げられています。

それに加え、少子高齢化が進む日本では、働き手が減る一方で医療サービスを受ける高齢者は増えており、需要に対して供給が追いついていない状態になっています。

社会保障費の急増

2025年は団塊世代が75歳以上になるため、社会保障費が急増すると予測されています。
「NIRA総合研究開発機構」の研究会の調査によると、2016年度には116.2兆円だったのが、2041年には190.7兆円と、70兆円ほど増加すると推測されています。

参照:人口変動が突きつける日本の将来|NIRA総研

医療費は年齢が上がるほど高くなる傾向にあり、75歳以上の一人当たりの医療費は92万円ほどで、45~64歳の3倍以上とも言われています。

参照:社会保障費急増「2025年問題」迫る コロナと両立課題: 日本経済新聞

労働問題

男女平等、児童労働、ワーキングプア、若年層の失業率など、労働に関するさまざまな社会課題も解決されていません。

児童労働

児童労働とは、15歳に満たない人の労働と18歳未満の人による危険かつ有害な労働を指します。
子供の教育を妨げたり、心身に危険が及んだり、健康や自由を搾取したりといった類の仕事が該当するでしょう。
これらの児童労働は「国連の子どもの権利条約」や国際労働機関(ILO)の条約で禁止されています。しかしながら、家族の生活を支えるために、児童労働せざるを得ないケースが後を絶ちません。

世界では、この児童労働に従事する子供は1億5000万人以上いるとされ、およそ10人に1人の割合で働いていることになります。特に多い地域がアフリカで、20%近くの児童労働従事者が存在します。

参照:児童労働 | 子どもの保護 | ユニセフの主な活動分野 | 日本ユニセフ協会

若年層の失業率

国際労働機関(ILO)の調査によれば、世界の若年層の平均失業率は2019年で13.6%とされています。日本の若年層の平均失業率は3.7%と低いです。また、世界の若年層の就業者数は4億2900万人ですが、そのうち13%は貧困状態にあるとされています。

参照:ILO刊行物『世界の雇用情勢-若者編』: ILO新刊『世界の雇用情勢-若者編2020年版』訓練や雇用から排除される若者が増加

多様性のある社会の実現

ダイバーシティ推進の流れにより、マイノリティへの理解が進んでいますが、いまだ障がい者や少数民族への偏見は根深く残っています。

女性の活躍

1999年に施行された男女平等参画社会基本法、2015年に施行された女性活躍推進法などによって、以前と比べると女性活躍の状況は改善されつつあります。

しかし、世界的にみると日本はかなりの遅れをとっています。男女の格差をはかる「ジェンダーギャップ指数2021」では、日本の総合スコアは0.656で156ヵ国中120位と、先進国では最低クラスでした。ちなみに、トップはアイスランド、フィンランド、ノルウェーと北欧諸国が占めています。

要因としては女性の平均所得や女性管理職の割合で格差が見られることが挙げられています。帝国データバンクの調査でも、管理職に就いている女性は平均で7.8%にとどまり、政府が目指す30%に遠く及んでいません。

障がい者雇用

2016年に障がい者差別解消法が施行されたものの、障がい者への偏見がなくなったとは言えないでしょう。日本では、障がい者雇用率制度によって障がい者の法定雇用率2.3%が定められており、常時雇用労働者45.5人以上の企業であれば1人以上の障がい者を採用することが義務付けられています。しかし、法定雇用率を達成している企業は、48.6%にとどまります。

民族弾圧

中国のウイグル族、ミャンマーのロヒンギャ族など、今なお世界各地で弾圧を受けている民族が数多く存在しています。弾圧が行われている背景には、宗教や歴史、民族対立など複雑な思惑が存在しているため、一口では語れません。

人身売買・人身取引

先進国が経済発展する影で、今この瞬間にも子供や女性が人身売買・人身取引されています。世界ではおよそ4,030万人が被害にあっていると推定されています。

参照:人身売買|国際協力NGOワールド・ビジョン・ジャパン

近年は、ダークウェブや闇サイトなどを通じて人身売買・人身取引が行われるケースもあり、すべての事案の検挙や捜査は難しく、表面化している事件はあくまで氷山の一角に過ぎません。

防災・防犯

年々、脅威を増す自然災害とサイバーリスク。
どちらも身に迫る危険ではないため、対策をおろそかにしている人も少なくないでしょう。しかし、いつだれが被害者・被災者になっても不思議ではない状況です。

自然災害

自然災害は年々、頻度も被害規模も大きくなっています。
世界気象機関(WMO)は、世界の自然災害の数は過去50年間で5倍増加していると発表しました。世界各国で減災・防災による対策が行われ、死者数は減少傾向にあります。

とりわけ、日本で警戒すべきは地震です。
過去には復興に何十年もかかるような関東大震災、阪神淡路大震災、東日本大震災といった大型地震が起こっています。
日本は、地理的にもプレートが重なる場所に位置しているため、昔から地震による被害を多く受けてきました。
政府は、首都直下地震、東海・東南海地震・南海地震といった地震が発生する確率が高まっているとして各自治体に対策を講じるよう呼びかけています。
しかし、政府の調査では、自宅外への避難に備えた対策で「特に何もしていない」と回答した割合が49.4%でした。国民の防災意識の向上が求められています。

高度化・複雑化するサイバーリスク

IoTやAIなどの登場によって私たちの生活の質は高まりましたが、同時に、サイバー攻撃に巻き込まれるリスクも抱えています。

インターネットリテラシーの向上

インターネットを通じて手軽に世界中の情報にアクセスできるようになった一方、使い方を誤ると、誹謗中傷やいじめの被害者に、また加害者になってしまうこともあります。
インターネットを使えば、面識のない遠くに住んでいる人とも簡単につながることができます。それは、多くの出会いを生む反面、善悪の判断がつかない若年層が悪意を持った大人に利用されて犯罪に巻き込まれてしまうケースもあります。
インターネット掲示板やSNSなどで軽はずみに書いたことが何かの拍子に炎上してしまい、「デジタルタトゥー」として、一生背負わないといけなくなることもあります。

食糧問題

今もどこかで廃棄されている、食べられるはずの食品。しかしながら、世界で飢餓状態にある人の数は6億人以上とされています。

食糧不足

2020年版「世界の食料安全保障と栄養の現状」報告書によれば、飢餓の状態にある人の数は2019年に約6億9,000万人、2018年から1,000万人近く増えています。2021年は新型コロナウイルスの感染拡大により、さらに悪化する恐れがあると言われています。

フードロス

先進国ではフードロスが問題になっています。
フードロスは、本来食べられるはずなのに破棄されている食品を指します。
FAO(国際連合食糧農業機関)の報告書によれば、年間で世界の食事の1/3にあたる13億トンが廃棄されています。
日本では、年間に出る食品廃棄物等は2,531万トン、そのうちフードロスは612万トンです。

世界の食料需要は2000年の時点で45億トンでしたが、世界の人口増加に伴い、2050年には69億トンまで増加すると予測されています。

テイラーワークスは社会課題の解決に取り組みます

ここまで、社会課題について解説してきました。
最後に今回の内容をまとめます。

  • 話題に挙がる社会課題はごく一部で、小さな社会課題は身近に存在している
  • SDGs(持続可能な開発目標)といった世界的な取組により、社会課題の解決に向けた動きが加速している
  • 地球温暖化や種の絶滅など、解決が急がれている社会課題は解決されていない
  • 先進国と発展途上国・新興国の格差は埋まりつつあるものの、飢餓に苦しむ人の数は6億人以上いるとされている
  • 世界的な人口増加によって、食糧不足・エネルギー不足が懸念されている
  • インターネットは急速に発展しているが、そのスピードに対策が追いついていない

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